World



創作の舞台となっている世界観の設定、及び造語説明。

※ 9/1 獣人設定の項目に設定追加





【項目】

国設定  獣人設定  組織設定  その他設定  Q&A






【国名】


【黎峯(れいほう)】

世界の南東に位置する、独特且つ華やかな歴史文化を持つ国。

国自体が他国にはない建築技術や芸術、作法など、様々な特色を重んじていたが、最近では近代化が進み、過去の文化は失われつつある。

大陸を二つに分けるようにして、国の中央に山脈が走っており、黎峯の北と南では文化や言語に多少の違いが生じている。遥か昔には北と南に勢力が分かれて戦争が絶えず行われていたが、今は事実上収束した状態。

現在では、多くの最先端技術を取り入れ、大国ロムルスとの交易をより活発なものにしている。



【ロムルス】

世界一の権力を保持する軍事国家。

常日頃から軍事力の強化に力を注ぐ国であり、その社会の裏では生物兵器や銃火器などの開発が絶えず行われている。

しかし、土地の開発や近代化による環境汚染が各地で広まっており、立ち入りが禁止されている区域が点在している状態である。

在住する人種は、黒髪に鮮紅色の瞳という特徴を持ち、稀に金髪の者もいる。交易が盛んで、人種の入り混じりが激しい国のためか、土地によっては言語や風潮が若干異なることも珍しくない。

各国の中枢とも言える国ではあるが、過去に周囲の国々を侵略した経歴が多く、現在も他国からの評価は余り良くない。



【オーセル】

美しい海洋に囲まれた、南半球に位置する島国。漁業が盛んで、今でも豊かな自然環境が多く残っている。

世界屈指の観光スポットでもあり、年間多くの人が訪れている。住んでいる者は太古から続く文化を重んじる民族が大半で、アニミズム的思考を根強く持つ。

国土を大きく分けて三つの主都が存在し、それぞれが協力して国を治めているが、治安の悪い場所も少なくなく貧富の差が激しい都も多い。

信仰心深い民族が現住しているため、年間通して多種多様な祭り事が行われている。



【クレヴァス】

国土が北半球の大半を占める、極寒の国。


作物が殆ど育たない地域に国があるため、食糧は狩猟が主。その国土たる大陸は世界一の広さを誇っているものの、いまだに未開発地帯となっている。

幾つかに民族が分かれており、国内だけでも紛争が絶えない過酷な状況が続いているのが現状。

その上、国の周囲が険峻な山脈に囲まれており、クレヴァス自体は他国との貿易路を持っていない。



【ハレーナ】

ロムルスの南西に位置する、国土の大半が荒涼とした砂漠地帯の広がる大陸であり、過去にロムルスの支配下に置かれていた国。

一年中乾燥した地帯であり、ロムルスに次ぐ軍事都市がある。
国民の殆どが金髪に翡翠色の瞳と言った特徴を持っており、稀に黒髪を持つ者もいる。

一部では兵役が残っている地域もあるが、国全体としてはあくまで自衛の為に軍事力を保持している状況。
基本的に自国の宗教や文化を重んじているためか、他国の交流は余り好まない。



【キャリッジブルク】

ロムルスを中心に、世界の西に位置する小国。

街全体が芸術的な風貌を持ち合わせ、交通路での車などの行き来は少なく、基本的に馬車が往来している。

国土内に森林が少ないため、建物は主に赤みがかったレンガを使用して建造されている。もちろん歴史的な建築物も数多く存在し、それらは設計面だけではなく、芸術面でも高い評価を受けている。

交通法として古くから四輪の馬車が使われている。それが国名の由来の元であり、馬車はこの国の象徴とも言われ、外国からの観光客も後を絶たない。

在住する国民は赤みがかった栗色の頭髪に、特徴的な灰色の瞳を持った人種が大半。



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【獣人(じゅうじん)】

遺伝子操作により、人間をベースに獣の遺伝子を導入して極秘に造り出された存在。

一般的に人の姿と獣人の姿の二面を持ち、その殆どが自らの意思でDNAに組み込まれた獣の遺伝子を発現することにより、「獣人化」することが出来る。

普段は人間と同様の容姿をしているが、獣人化後はその名称のとおり、人と獣を掛け合わせたような異形の容姿となる。
中には遺伝子導入時において挿入ミスで、常に獣の遺伝子が発現され、獣人化し続ける者もいる (常時発現型と呼ばれる)

普通の人間と比べると身体能力が飛躍的に優れており、例え人間の姿でいても獣の遺伝子の影響によってか、獣性が表に出る事もしばしば。

主に哺乳類の遺伝子を人間のDNAに導入することが一般的であるが、最近では人間と種の離れた鳥類の遺伝子を導入する研究も行われつつある。

ベース体となる人間の全てが獣人となれる訳ではなく、手術によるDNA中の塩基配列変換に伴い副作用を引き起こし、命を落とす者も少なくない。
獣人のベースとなる人間は拉致された一般人や罪人などが主であるが、一部には自ら志願して獣人となった者もいる。



  

【マスク(Mask)】new

獣の遺伝子が抑制された、いわゆる人間形態をしている状態の獣人を指す。

個体差はあるものの、獣人自体が普段は人間と同様の容姿であるため、獣人の基本的な形態とも言える。
獣の遺伝子の大半が発現されていない分、変身時とは身体能力の差が生じるが、それでも人間と比べると高い身体能力を発揮することが可能。
また、人間の容姿を保っている状態とはいえ、やや獣性を帯びた性質を露わにすることも珍しいことではない。



【獣人の種類】


[ Canidae-Type (C-Type) ]

イヌ科の遺伝子を組み込んで造られた獣人。全体的にバランスの取れた能力を持つ。



[ Felidae-Type (F-Type) ]

ネコ科の遺伝子を組み込んで造られた獣人。高い俊敏性を誇り攻撃力にも長けるが、個体によっては防御力に欠ける。



[ Ursidae-Type (U-Type) ]

クマ科の遺伝子を組み込んで造られた獣人。圧倒的な攻撃力と俊敏性を誇り、戦闘に特化した肉体を持つ。



[ Bovidae-Type (B-Type) ]

ウシ科の遺伝子を組み込んで造られた獣人。俊敏性に欠けるが、高い攻撃力を持ち、白兵戦に長けた能力を持つ。



[ Pteropodidae-Type (P-Type) ]

オオコウモリ科の遺伝子を組み込んで造られた獣人。俊敏性と鋭い爪牙を持つ。飛行能力も備えており、機動性に優れた獣人。



[ Rhinocerotidae-Type (R-Type) ]

サイ科の遺伝子を組み込んで造られた獣人。並外れた巨躯と強固な皮膚を持ち合わせ、走行速度にも優れるが、瞬発力にやや欠ける。



[ Suidae-Type (S-Type) ]

イノシシ科の遺伝子を組み込んで造られた獣人。高い走行速度と突進力を持ち合わせるが、防御性にやや欠ける。



[ Hyaenidae-Type (H-Type) ]

ハイエナ科の遺伝子を組み込んで造られた獣人。個体差はあるものの、優れた脚力と強靭な咬合力を持ち合わせる。



  

[ Muridae-Type (M-Type) ]new

ネズミ科の遺伝子を組み込んで造られた獣人。俊敏性と警戒性に富み、その殆どが鋭利な門歯を持つが、防御性に欠ける。





【特殊獣人種】


キメラ獣人

二種以上の獣遺伝子を人間のDNA中に挿入して造り出す獣人種の総称。


一人の人間に複数の獣の遺伝子を導入するため、一般の獣人と比べると副作用を引き起こす確率が非常に高い。

その為、キメラ獣人として生まれ変わった者のほぼ全てが何らかの欠陥を抱えており、まだ完成体と呼べる個体は出来ていない。

また、能力自体は遺伝情報の組み合わせ次第によるもののため、優劣の差が大きく、脆弱な個体から強力な個体と言った、多くの種類が存在する。



鳥人種(ガルーダ)

鳥類の遺伝子を組み込んで造られた獣人種。


鳥人種は鳥類と人間という、種の離れた者同士の遺伝子を導入するせいか、手術時の死亡率が普通の獣人の場合よりも若干高い。
そのため、完成体は稀有な存在であり、まだ数える程しか生み出されていない。

また、変身後の姿が三つに分けられ、通常の鳥類のように両腕が翼手で高い飛行能力を持つ「飛行型」
飛行能力が欠如した代わりに、地を駆ける為に両足が発達した「走行型」
そして、腕と翼が分立し、飛行型と走行型の双方の特徴を併せ持った「独立型」と呼ばれる三種に分けられている。



上位種獣人(ハイランク・ビースト)

獣の遺伝子と人間の遺伝子の高い同化率を誇り、遺伝子導入による副作用が殆ど無い獣人の事を指す。

獣人化後の姿は四肢の形や骨格が、普通の獣人よりも獣に近く感じられる所があり、精神的にも獣の本能が強くなってしまう。そのため、獣人化後に理性を失って本能の赴くままに暴れ出す「暴走」の状態に陥ることも珍しくない。

しかし、上位種は滅多に出来ず、その能力は普通に造られた獣人とも歴然の差が出る程に強力である。



狂獣人(ベルセルク・ビースト)

獣人を造る過程で異種の遺伝子導入による激しい副作用を引き起こし、命は失わずとも理性と肉体が崩壊した獣人の失敗作。

その大半が人間の原型を留めておらず、獣に近い容姿を持つ者が多い。また獣の本能が強く、敵、味方の見境無く襲い掛かる凶暴さを持つ。

GPCでは狂獣人を殺処分、または絶対不可侵区域などに生きたまま廃棄することもあり、外部に捨てられた狂獣人は自然に命が尽きるまで近づく者に襲い掛かかろうとする。



動物兵器(アニマルウェポン)

獣人より先に造られていた生体兵器であり、人間をベース体にしたものではなく、獣同士の遺伝子を掛け合わせたキメラ生物。

獣人と違って哺乳類はおろか、爬虫類などの遺伝子も掛け合わせられている者もおり、それらの姿は均一性が全く無い。
獣人のように高い知性が無く、その殆どが理性的に行動出来る生物ではないため、研究は中途半端に頓挫してしまっている。

しかし、狂獣人と同じく、研究所から生きたまま廃棄された者も少なくなく、特に肉食獣を中心に造られた動物兵器の性質は凶暴な者が多い。
基本的に戦闘力は高いが、扱い辛く、狂獣人のように原型すら留めていないものもあり、虎や獅子などを併せた強力な動物兵器も少なからず存在している。



獣士(ぺクス)

脳内に特殊なナノマシンを導入され、GPC(後述)に絶対的な忠誠を誓うよう造りだされた獣人兵。

脳内の理性、感情、情緒、といった基本的な精神活動を制御されているため、本人が元々抱いていた思想、人格は根本的に改竄されている。

ベースとなる獣人は比較的優秀な個体に限られ、その絶対的な服従面からもGPCが扱う正規の獣人兵とも言える。

しかし、獣士を生み出すために必要なナノマシンは未だ不完全且つ、脳の精神活動における研究も全貌が明かされた訳ではないため、実際の成功例はごく僅か。

個体の精神活動を瓦解させることに繋がる恐れや、激しい電圧を浴びたり、強い衝撃を受けるとナノマシン自体がその機能を停止させてしまう等といった欠点も数多く存在し、現段階ではほぼ全ての獣士がプロトタイプという形である。



  

AGL(Artificial gene loss)new

遺伝子ノックアウト技術により、特定の遺伝子を不活性化し、表現型に人為的な変化を加えた獣人。

ノックアウトにより五種の特性が発見されており、それら全てが遺伝子の欠損によって、精神的な変化や代謝・筋力の活性が起きている。

二種以上のノックアウトでは生命機能に支障をきたす可能性が高く、ほぼ全てが一種に限定されている。
その特殊性によっては、一般的な獣人よりも高い身体能力や特性を持ち合わせるが、殆どが短命となったり、病的なリスクが向上してしまう欠点がある。



【AGLの種類】


[ Fearless ]

恐怖心を持たず、あらゆる物事に対し高い好奇心を示す、危険を察知する能力が欠損した個体。



[ un-pain ]

表皮系、内臓系のうちのどちらか、あるいは両方の痛覚を失った個体。その多くが例え深い傷を負った場合でも痛みの感受性が低く、殆ど反応を示さない。



[ Battler ]

一部の抑制神経の機能が低下し、激しい気性と強い攻撃性を持つ個体。個体によっては満腹中枢にも影響が及んでおり、異常な摂食行動を引き起こす者もいる。



[ Regeneration ]

高い代謝機能を持ち、肉体の再生能力に優れた個体。このノックアウト操作を受けた者の殆どが細胞の癌化を引き起こしてしまうため、再生が正常に保たれている個体は非常に希少である。



[ Mighty ]

一般的な獣人よりも全身の筋肉が発達し、筋力と防御性が高まった個体。強靭な力を誇るが、その過度な筋肉量から機敏性に欠き、内臓系に障害を起こすものも存在する。




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【組織】


Genom Project Company(ゲノム・プロジェクト・カンパニー)

通称GPCと略される。表向きでは遺伝子工学を駆使した人工臓器の開発や薬品製造、動物のゲノム解析などに従事する会社。

ロムルスを中心に世界規模で会社を展開し、あらゆる医療分野に貢献しているため、その権限は非常に大きいものがある。

しかし、裏では違法に獣人という生命体を造り出す組織であり、人権を無視して、ベース体となる人間を拉致し、被験者として利用するという非道的な実験が地下研究所にて執り行われている。

GPCが獣人を造り出す最大の目的は、生体兵器としての軍事利用であろうと考えられているものの、確かな目的ははっきりしていない。



Beast Resistance(ビースト・レジスタンス)

GPCによって無理矢理拉致された被験者達を救出する獣人組織の名称。通称BRと呼ばれる。

現在はある事件を境に離散し、事実上崩壊した形になっているが、未だに絶対不可侵区域内には元班員達が散らばっている。



Elan Vital(エラン・ヴィタール)

世界の主要国が連合して極秘に設立した機関。ロムルスを本部として、世界主要国に事務局を置いており、通称EVと呼ばれる。

各国で多発するテロの撲滅や、無政府状態に乗っ取って条約を破棄する国家に対しての強制力として働き、世界の裏でその力を発揮している。

数年前からGPCによって生み出された獣人に目を付け、絶対不可侵区域に滞在する獣人の保護 (実際は保護という名の隔離) を行っている。




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【その他】


絶対不可侵区域

黎峯の北東に広がる、およそ10万km2の面積を持つ荒地であり、今は政府の手によって厳重に隔離されている区域。

数年前に自然の生態系に多大な影響をもたらす生物災害が発生し、現在は区域内を含め、周囲の数百km以内も立ち入り禁止の土地となっている。

不可解なことに、この絶対不可侵区域内で起きた生物災害についての詳細は抹消されており、その上、区域内に居住していた人々の避難を終えた後は、銃火器や小型ミサイルなどの兵器の威力試験場として利用された。そのため、区域の発生についての情報は完全に途絶えた形となっている。


現在となっては区域内の街並みは殆どが廃墟となっており、草木も生えない荒地が点在している状態である。



ambush(アンブッシュ)

遺伝子操作の過程で人工的に生み出されたレトロウイルスの名称。

レトロウイルスの特徴である、逆転写酵素を利用して自らの遺伝情報を宿主のDNA中に組み込むという面は変わらないが、宿主細胞のレセプターに合わせて表面のタンパク質を変化させるという特殊性を持つ。

そのため、植物から動物まで幅広い生物体、及び細胞に感染する。しかし、このタンパク質の変化においては、宿主細胞に感染して、ある一定期間を過ぎると形を固定させ、以後他の細胞に感染を広げることは無くなる。


また、もっとも大きな特徴が、自らの遺伝情報の発現と抑制を繰り返す性質を持つというところにある。この特徴により、ambushの遺伝情報が抑制されている時は宿主に何の変化も現れない。

そして、このウイルスを利用して作られたのが「獣人」である。ambushの遺伝情報内に動物の遺伝子を組み込み、宿主である人間へ感染させることで、目的の遺伝子を挿入、発現させている。

獣人が人間の姿へと変化を繰り返すのも、このambushが持つ遺伝情報の発現と抑制を繰り返す特徴のためである。

まだambushに関しては不明瞭な部分が多く、詳細なデータは存在していないため、何処でどのようにして生み出されたかははっきりしていない。




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